豊かな老後生活を送るための遺言書

毎日暑いです!
関東もそろそろ梅雨明けでしょうか。

今日は、前回に引き続き、
ご遺言の準備を考えておられるご夫婦のお話です。

前回ご紹介した通り、
このご夫婦、遺言を書くにあたって、
ずいぶんと頭を悩ませていらっしゃいました。

・節税をしたい
・子供達が揉めないように平等に財産を分配したい
・これまで連れ添ったきた妻には、たくさん残したい
・自立していない子供の生活が心配だ
などなど…。

これらをぜーんぶ、
叶えるような遺言の内容があればいいのですが、
それははっきり言って、「無理」なのです。

なので、私はお客さまにはっきりとお伝えしました。
「どれかを譲らないと遺言は書けないですよ。
優先順位を決めましょ。」

そうして一緒に、
ご夫婦の頭の中を整理して、優先順位を決めました。

結果として、今回諦めたのは、「節税」です。
もっと相続税を下げることはできたけれど、
このご夫婦、預貯金の蓄えが多かったので、
そもそも相続税が払えないなんて心配はなかったのです。
それならばと、思い切って節税を諦めることにしました。

そうすることで、
ご夫婦の他の願いを満たす遺言を書くことができました。

このように、遺言というものは、
すべての願いをかなえる内容にならない場合もあります。

なにより大切なのは、
遺言を書く人が、今度、豊かな老後生活を送れることです。
それを忘れなければ、遺言を書く上での優先順位が見えてくると思います。